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DRAC-OBの集い

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帰ってきたESLの音

もう使うことはないだろうと諦めていたESL-63が修理を終えて無事帰ってきた。
京都は八瀬のオーディオ職人の手であらゆる問題がクリアになった。

過去の病歴までわかってしまうのはさすがに名医である。
QUADからライセンスを得たという業者の1つに10年ほど前依頼したが、個々は散々であった。
交換はされていたが交換したものが動いてないという診断で、そういえば戻ってきた後どうもおかしいので、サイド見てもらったが、問題なしで戻された経緯があったが、この時小生の耳は確かで、なにかおかしいと感じたのだったが、2度のチェックデ問題なしと言われ、他の要因があるのかとおもっていたのだった。

しかし4つ有るユニットのうち交換した3つが全く動いていないのだから、おかしいに決まっている。
業者は本当にチェックしたのだろうかと非常に疑わしい。

原因は修理業者の導電塗料の塗り忘れ、あるいは前任機種ESL-57の塗料を流用してしまったかどちらかのミスであるということが今回の診断で判明した。

このSPは因縁がついていたのか、その他にも修理のミスによる影響をまともに受け続けたのであった。
このあたりは前回書いたが、どうしてもまだ脳裏から消えないのでまた書いてしまった。

先ほど到着し、厳重な梱包を解いてしばらく通電、3時間ほどたってから、バナナプラグ接続しようとしたが、この日のために取っておいたはずの物が見つからず、やむなく通常接続にした。

最初の音を確認しなければならないので、切り替えスイッチを使わずに、NS-1000のケーブルを外し繋ぎかえることにした。

NS-1000の欠点はSPケーブル入力端子がプアーで、細いコードか、ターミネートしたものしか入らないことだ。

最初だからどうしても動作が慎重になる。
音楽を聞く前にしばらく通電するなんていうことは金輪際したことがないのに。

取り出したCDは最近の愛聴盤、シモーネのERAT録音でマンドリン協奏曲ヴァイオリン協奏曲集である。
2つのマンドリンの音色の違いと位置、そして奏法の若干の違い、奏者の息遣いのようなものの雰囲気が出ているかなどチェックポイントは多い。

心配事はルームチューニングをNS-1000に徹底して合わせたこと、本来ライブナ部屋だが、相当デッドになっているから、ESL-63がどのように反応するか。

昔と少しセッティングを変えてESLのバックにカナリ余裕をもたせ、コーナーからの対角線距離1.8mを確保することにしたのと、SPの角度を鋭角にして内向きのしたこと。多分45度はある思う。
これですぐにベストポジションとは行かないのはわかっているが、調整のための基本としておかねばならない。床に目印をつけることにした。

さて初めての音はどうだったか。
弦楽器が明るくいライブ感が漂う。
微細な演奏の雰囲気がよく出ている。
音が拡散するためか、定在波の影響がない。
当たり前だが低音はNS-1000に比べ強くでないが雰囲気はソレ以上だ。
マンドリンの強弱の奏法がとても良く掴めるし演奏者が等身大だ。
バックのオケの弦が少しきつく思って接続を調べると逆相接続になっていて低音が拡散されたのか、中域に影響があったようだ。
接続を正規にすると落ち着いた音になった。(通常のダイナミックSPでは位相が違っても大した音の違いはなかったようだったが)
CDだがLPの持つ音が出る予感が漂いそして音が消えるときの余韻がすごく出るのには驚いた。
(こういう所が静電型SPを愛好する人の共感を呼ぶのではないか)
新品同様のユニットが3つ内蔵されているので、しばらくはエージングが必要だが、そのうち更に音が変化してくると思われる。
ファーストインプレッションは非常に高いレベルの満足度である。
音圧も以前よりは相当高くなっていて、アンプのヴォリュームは2目盛ほど少なくて済むのはオドロp機だが、多分これは電源ユニットを2台ともソックリ交換したことによるのかも知れない。
また片方のSPが交換した3枚が働いてなかったから、音圧が出なくて当たりまえなのだが、ESL-63は後方にも音を放出するからどちらのSPが良くないのか1台づつ切り離して聴かないとわからないこととしった。
とにかく最初の音としては、非常に高レベルで、このSPノ素性は良いのだとわかった。
調整エージングで更に音が変わるのが楽しみだ。
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by DRAC-OB | 2012-01-19 11:05 | sawyer